スト6の先行入力およびラッシュ暗転時の受け手側の入力仕様についてまとめた記事です。
1.ざっくりとしたまとめ
ラッシュにより暗転時間が差し込まれた時、その間の受けて側の入力は先行入力の仕様に従い暗転時間が終わった後に出力されます。暗転明けに何らかの硬直中で先行入力猶予内でなければ技は出ません。また、ジャンプは先行入力が効かなくなるので暗転中の上方向入力によって暗転後にジャンプすることはありません。
ダウン中に生ラッシュをした場合、リバサの猶予が伸びます。
ラッシュの暗転時間と先行入力について以下の表の通りです。
暗転で割り込むフレーム数 | ラッシュされた側の先行入力 | ||
---|---|---|---|
生ラッシュ | 立ち回り | 10F |
10F(暗転中) |
ダウン | 10F |
10F(暗転中) リバサ猶予が7F→11Fになる |
|
キャンセルラッシュ | 9F | 9F(暗転中) |
そもそも先行入力の意味がよくわからなかったり、ラッシュ暗転中の入力受け受けについて詳しく知りたい人は続けて記事をご覧ください。
2.先行入力
2-1.先行入力とは
技の硬直中、ガード中、ダウン中、暗転演出中などキャラクターの操作が不能になっている状態に前もって操作を入力しておくことを先行入力と言います。先行入力しておくことでキャラクターが動けるようになった瞬間にその入力が出力されます。
2-2.スト6の先行入力受け付け時間
スト6の先行入力受け付け時間は基本的に4Fです。つまり、キャラクターが動けるようになる4F前から先行入力が可能です。トレモの画面表示設定「行動可能タイミングの表示」をONにするとタイミングゲージが表示されます。
前ステップとバックステップは先行入力7Fです。また、ダウン時は先行入力が7Fになり、ラッシュを受けると11Fになります(5節参照)。
2-3.先行入力できない行動
前歩き、後ろ歩きは先行入力できません。
なお、稼働初期はパリィも先行入力できなかったのですが、現在は出来ます。
2-4.優先順位
先行入力中に複数の入力があった場合の優先順位は次の通りです。
SA>インパクト>投げ>パリィ>必殺技>通常・特殊技>ステップ
3.キャンセルドライブラッシュ
キャンセルラッシュは暗転が9F割り込まれ、その時間中先行入力が効き、暗転明けにその入力が出力されます。ここでは例として春麗のコパンキャンセルラッシュに対してリバサODスパイクを撃つときの挙動を見てみます。
2P側のキャミィにキャンセルラッシュの暗転1F目にODストライクをするようにレコーディングします。具体的には、1P側は、2P側の垂直ジャンプ明けの46F目に大足を当て、ダウンさせることでタイミングを同期させます。ODスパイクの入力を成立させるタイミングは、ジャンプ(45F)+コパン持続1F目(1F)+コパンのヒットストップ(9F)+コパンの持続2F目(1F)+キャンセルラッシュ発動(1F)=57F、その1F後が暗転の1F目なので58F目です。
ガード硬直の解けるちょうど4F前に入力されたことになるのでリバサが出ています。では次にガード硬直が長いしゃがみコパンからキャンセルラッシュした場合はどうでしょうか。
この例の場合、ODスパイクの入力はガード硬直がきれる6F前にされるので、先行入力外となりリバサが出ません。
4.立ち回りでの生ラッシュ
立ち回りでの生ラッシュは暗転が10F割り込まれ、その時間中先行入力が効き、暗転明けにその入力が出力されます。ここでは例としてジュリの疾空閃に対してラッシュを仕掛けたときの挙動を見てみます。
2P側に垂直ジャンプ>疾空閃をレコーディングしました。何も割り込みがない場合、垂直ジャンプに45F、46F目に前ジャンプし、57F目に疾空閃が出ます。
これに対して1P側が生ラッシュを仕掛けることでどのような挙動になるかを確認します。
結果は以下の表にようになります。
時間[F] | 38 | 39 | 40 | 41 | 42 | 43 | 44 | 45 | 46 | 47 | 48 | 49 | 50 | 51 | 52 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2P側の入力 | ↓ | ↓ | ↘ | ↘ | ↘ | ↘ | ↘ | → | ↑ | ↖ | ↖ | ↖ | ↖ | 弱K | (弱K) |
ラッシュした時の結果 | ① 硬直 |
① 硬直 |
① 硬直 |
② 風波 |
② 風波 |
② 風波 |
② 風波 |
② 風波 |
② 風波 |
② 風波 |
③ J弱K |
③ J弱K |
④ 疾空閃 |
④ 疾空閃 |
④ 疾空閃 |
それぞれの状況について細かく見ていきます。あまり見る必要ないです。
①38~40F目にラッシュした場合:ジャンプ弱Kを出してその着地硬直
38F目にラッシュ暗転が入り、レコーディング時の39~48F目の入力(↓↘↘↘↘↘→↑↖↖)が暗転中に入力されたことになりますが、これらの入力で先行入力の効くものはありません。よって、暗転明けとなる39F目はレコーディング時の49F目の入力から始まります。
時間[F] | 38 | 39 | 40 | 41 |
---|---|---|---|---|
レコーディング時の時間[F] | 38 | 49 | 50 | 51 |
2P側の入力 | ↓ | ↖ | ↖ | 弱K |
2P側は41F目に弱Kを入力したことになりますが、まだ空中にいるためジャンプ弱Kの発生中に着地し、着地硬直しています。
39~40F目にラッシュした場合もほぼ同様の結果です。
②41~47F目にラッシュした場合:弱風破
41F目にラッシュ暗転が入り、レコーディング時の42~51F目の入力(↘↘↘→↑↖↖↖↖弱K)が暗転中に入力されたことになります。39F目の↓入力と合わせて236弱Kが成立しています。暗転明けの42Fは空ジャンプから着地した状態です。着地硬直をキャンセルして技を出せるのは44F目からなので、44F目に暗転中の入力が出力され、弱風破が出ます。
47~48F目にラッシュ暗転が入った場合、2Pのジュリはジャンプキャンセル(ジャンプの3F目までを必殺技でキャンセル)して弱風破を出しています。
③48~49F目にラッシュした場合:ジャンプ弱キック
48F目にラッシュ暗転が入った場合、ジャンプ弱キックになります。46F目からジャンプしており、暗転明けの49F目ももちろん空中にいるので疾空閃が出てもいいはずなのですがジャンプ弱キックになっています。これは疾空閃に高度制限があるためです。疾空閃は空中に行ってから6F目以降でないと出ず、それより前にコマンドを完成させてもジャンプキックが漏れてしまいます。元々の入力ではジャンプしてから6F目に入力を完成させていたのですが、ラッシュ暗転により弱Kの入力が早まり、ジャンプしてから4F目にコマンドを完成させたことになっているのでジャンプ弱キックが出ています。
49F目にラッシュ暗転が入った場合も先ほどと同様に、ジャンプしてから5F目にコマンドを完成させたことになるのでジャンプ弱キックが出ています。
ちなみにキャミィのキャノンストライクやジェイミーの無影蹴はジャンプ2F目以降に入力すれば受け付けてくれます。
④50F目以降にラッシュした場合:疾空閃
50F目以降はラッシュ暗転による影響はなく、元々のレコーディング通りの挙動をします。
5.ダウン時の生ラッシュ
2Pのリュウには、リバサ先行入力のギリギリである起き上がりの7F前にOD昇龍拳の入力を成立するようにレコーディングします。具体的には、1P側は、2P側の垂直ジャンプ明けの46F目に大足を当て、ダウンさせることでタイミングを同期させます。OD昇龍拳の入力を成立させるタイミングは、ジャンプ(45F)+大足のヒットストップ(13F)+ダウン時間(58F)-先行入力猶予(7F)=109Fの1F後、つまりレコーディング開始から110F目です。
このレコーディングに対して、起き上がりの9F前にラッシュを仕掛けると2P側は起き上がりの8F前にOD昇龍拳を出すことになります。そうすると先行入力猶予外なのでOD昇龍拳は出ない、となりそうなのですが出ます。ラッシュを仕掛けることによりリバサの先行入力猶予が伸びる仕様になっています。23年8月に調べた時は出なかったので23年9月以降のアプデで変わったのだと思います。
つまり、ダウン時にラッシュをした場合、事実上リバサの先行入力が11Fになります。
リバサ猶予の少し前を狙ってのラッシュは強力というか理不尽だったのでこれがいつのまにか少し解消されています。この仕様についてはアプデ時の調整内容としてアナウンスされてはいないと思います。
以上です。アプデで仕様が変わったら随時更新していきます。