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【SEKIRO/隻狼】SEKIROはなぜクソゲーなのか<ルールを教えないレベルデザインとルールに則ったときの作業感>

※本記事の読了目安時間は約10分前後です(約4000字)

 

こんにちは、まゆげと申します。

先日、SEKIROは素晴らしい!というレビューをしました。しかし、そうとは感じられなかった人がいるのもまた事実です。

そこで本日はSEKIROについて、Amazon批判的レビューにカテゴライズされる☆1~3の意見から、SEKIROはなぜつまらないかを考察したいと思います。

発売から約2か月経過した5月現在、Amazon評価はこのようになっています。

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☆5の割合が50%を超えて平均も4.1と非常に高評価であることがうかがえます。しかし、満足できなかったであろう☆1~3が30%もいるということもわかります。

どうしても合う合わないが出てくるのは当然、好みなんて人それぞれなのです、と言うのも真理かもしれません。しかし、ここでは評価の分かれ道となった原因は何なのか、それを探ってみたいと思います。

 

 

SEKIROはつまらなかった

まず大前提として、ゲームのレビューで低評価をつけるということは、そのゲームはつまらなかったと判断したということです。これはプレイヤーの感情という揺るぎない事実であり、誰に否定できるものではありません

こんなわかりきったことをわざわざ言うのは、レビューの内容は、つまらなかったと思わせた直接の原因だけで構成されるわけではなく、つまらなかったという大元の事実を忘れがちになるからです。

例えば、『敵の火力が高すぎて、2~3発食らったら死ぬ』という意見があったとします。非常に具体的な意見であり、そのまま受け取ってもよいのですが、その背景には、“攻撃に当たってしまうから”や、“回復できなかった”等があると思います。まぁそれならそう言うでしょうけど

つまり、つまらないのは間違いないけど、その原因というか本質は中々掴みにくいのでトヨタよろしくなぜなぜしてみようということです。

 

難しすぎてつまらない

良く分からないまま死ぬ

敵が固い、敵の火力がおかしい、ビルド要素がない、オンラインによる救済措置がない等色々な言い方はあるものの、やはり難しすぎるという意見が大多数を占めます。

適度な難しさは挑戦する意欲を駆り立てたり達成感を盛り立てるために必要です。サイゼリヤの間違い探しのように難しいものというのは挑戦したくなるものです。しかしながら、難し“すぎる”と言うように過度であったと言っています。難関私立中学の受験問題なんて問題文読んだだけで挑戦する気が失せます。つまり、挑戦するモチベーションが続かなかったということでしょう。

しかし、面白さを感じた人にとっても難しさは変わらなかったはずです。面白さを感じた人はなぜモチベーションが続いたのでしょうか。それは、自分の死に納得がいっており、次にトライすべき手段があったからです。サイゼリヤの間違い探しは難しくても取るべき手段はひたすら見比べることで、ルールが明確だから挑戦できます。難関私立中学の受験問題も、円周角の定理を使います、といったように手札を与えられれば挑戦する気になります。つまり、自分がどのような間違いを犯したかわからず、どんな手札を持っているかわからなかったから挑戦する気が失せたのはないでしょうか。

 

チュートリアルが不親切

このゲームにおける手札とは、防御、弾き、ジャンプ、ステップ、攻撃、忍具です。敵の行動に対してこれらの行動のいずれかが対処方法になります。

基本的にはガードしていて余裕があったら弾いて攻撃、危険攻撃が来たら適切なものを選ぶだけです。まとめてみると、実に単純な構造をしていることがわかります。こういったゲームの構造が理解できていれば、死んだ時も誤った選択をしたことがわかり、ストレスを抑えることができ、かつ次の手段も検討できます。

ただ、SEKIROは受け身主体が求められたり、弾きや体幹などありそうでなかった独自のシステムを持つアクションゲームです。通常のゲームであれば、チュートリアルや序盤の敵を通じてこれらを教えてくれます。SEKIROにおいてそれは適切だったのでしょうか。

死なず半兵衛というチュートリアル場は、実際の敵の動きや強さとの乖離もあり、ゲームの構造を理解するにはやや不十分です。突き攻撃は忍び狩り、投げは赤鬼、待ちの姿勢は鬼形部といったように、システムの理解を手助けしてくれるボスは確かにいます。

ここで、一つ目の問題は、彼らと出会う順番は固定ではなく、ルートの順番によって攻略難度に差が出ること。二つ目の問題は、赤鬼は火吹き筒がないと苦戦しやすく、投げの対処と忍具の有効利用の二つを求めていること。三つ目は、このゲーム特有である体幹削りであり最も狙いたい行動である弾きについては初期に教えてくれる敵がいないことです。

何件かのレビューに、百足のジラフという中ボスを初期に配置すべきだったという意見がありました。ジラフはこちらが攻撃する間もなく連続攻撃してくるのでそれを弾くことで体幹を削りきって倒すことができ、このゲーム特有のシステムである弾きを理解するのにはうってつけの敵です。これには心底同意しました。

 

よって、SEKIROは、プレイヤーにルールを教えるためのレベルデザインが出来ていたとは言い難く、これがつまらないことの原因の一つであったと考えられます。

 

システムがつまらない

ルールを理解すると作業になる

次に、前項で挙げたルールを理解した上でつまらないとする意見について考えてみたいと思います。

ルールを理解した上で初見のボスと対峙したときを考えてみます。一番狙いたい行動は弾きですが、相手の挙動がわからないので安定行動である防御をしながら行動パターンを探ることになります。何をするにも敵の行動パターンを覚えるのは必須です。なぜなら、安全圏からの遠距離攻撃などの手段が一切なく、基本の攻撃手段は近づいて攻撃するしかないからです。

このとき、行動パターンを覚えてそれに対応する(QTE)だけの作業と捉えた場合や、攻略の多様性に乏しくレールに乗せられていると感じた場合にモチベーションが下がると考えられます。

プレイ動画を見ていても、確かに最終的なプレイスタイルは似てきます。危険行動への対処が明確に定められている(多様性がない)ことと、相手の攻撃に割り込んで攻撃することが困難かつリスキーで、防御行動を取りやすいためです。攻略の要となるのは危険行動への対処であり、それがそのまま反撃の起点となります。これにプラスして、連撃の最終段を弾くことが出来ればほぼ攻略完了です。初見でかつ安全な攻略を考えた時、ここに工夫の余地は確かに少ないように感じます。

 

忍具とスキルが多様性を演出出来ていない

このゲームにおける攻略の多様性とは、忍具とスキルにあります。

忍具はその全てが、そしていくつかのスキルは形代を消費します。ここで一つ目の問題点は、形代の消費コスト(もしくは最大量)です。性能と消費量のバランスは決してよいものではありませんでした。これについてはメーカーも調整の余地ありと判断したためか、アップデートで大分改善されました。もう一つの問題点は、回復瓢箪のように自動回復しない(購入する必要がある)という点だと思います。ボスの攻略にある忍具が有効とわかっても、それだけで勝てるわけではないのでリトライは必然であり、そうしているうちに形代が尽きます。形代を購入するためにお金を集めることはリトライテンポの阻害となるため、結局忍具に頼らない戦法をとった人も多いと思います。

そして、仮に忍具やスキルを使えたとしても、有効な敵に対してはちょっとした弱点武器となりますが、そうでない場合は通常攻撃に対しての優位性はほとんどありません。よって、忍具やスキルが攻略の多様性を演出出来ているとは言い難いのかもしれません。

 

まとめ SEKIROはどうあるべきだったか

SEKIROがつまらない理由として、大きく分けて以下の2点を結論づけました。

・ルールを教えるためのレベルデザインが出来ていない

・ルールに則ったプレイスタイルをすると作業感が強く多様性もない

前者はつまるところ説明不足であるということです。過度な説明は指示ともなり、それもまたプレイヤーの意欲を低下させるので難しいところですが、前述の通り、ジラフの配置などは初期に持ってくるべきだったでしょう。

また、そうは言っても難しいものは難しいので、体験版の事前配布などでゲーム性の周知があればかなり評価は違ったのではと思います。

後者についてですが、まず、作業とは熟考するなく行動に落とし込めている状態で、体が勝手に動く楽しい状態でもあります。また、熟考している状態も楽しいのですが、それも長く続くと疲れてしまいます。つまり中庸がいいということになり、非常に難しい問題だと思います。

これについて的確な答えがあればゲームデザイナーは苦労しないでしょうが、つまりはプレイヤーが作業と熟考の間を任意に行き来出来る仕組みがあったらよかったと思います。

無茶苦茶な話ですが、ゲームスピードを速くすることができるなどです。いや、ゲームスピードが変えられたら実質難易度が変えられることになるのでダメですね。

ゲームスピードではなく、やはりキャラクターのステータスアップ+デメリットでしょうか。と思ったら夜叉戮の飴がありました。うーん。

 

以上です、お読みいただきありがとうございました!

 

SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE - PS4

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SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE - XboxOne

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